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小説 「ちょっとした遠足」    その10

           その10

「ちょっと休む?」と橋本さんが清ちゃんに訊きました。
清ちゃんは小さく頷きました。
橋本さんは笛を取り出してピッと鳴らしました。みんなが足を止めてこちらに振り向きました。先頭にいた篠田君が小走りに二人のところに戻ってきました。
「どうしたの?」
「清ちゃん、ちょっと具合が悪そうなの。休んだほうがいいと思うの」と橋本さんが篠田君に説明しました。
「立ってられない?」篠田君が心配そうに聞きました。
「それほどでもないけど」と清ちゃんが答えました。
「そうか、そこの街路樹の陰でちょっと休んでもらおうか」
「そうね」と橋本さんが答えて「清ちゃん、こっち。陰のほうが少しはましよ。ヘルメット脱ごうか」
「どのくらい休む?」と篠田君が橋本さんに訊きました。
「そうね、どうかなぁ。5分ぐらいは休んだ方がいいかもしれない。どう?5分ぐらいでいい?」清ちゃんに訊きました。
「そのぐらいで大丈夫」と清ちゃんが頷きました。
篠田君はみんなに「めいめい街路樹の陰で少し休んでください。清ちゃんがちょっと具合が悪そうなんだ。5分程度です」と大きな声でみんなに頼みました。
「JAはここから4、5分のとこにあるんだ。だからそこまで行けたら休憩できるからね」
篠田君は橋本さんと清ちゃんに言いました。
「ごめんね」清ちゃんが申し訳なさそうに言いました。
「水筒の水飲んだ方がいいよ。それに保冷剤出してさ、顔とか冷やそうよ」と清ちゃんに橋本さんが言いました。
「うん」と言って清ちゃんはリュックを肩から外して、中から水筒と保冷剤を取り出しました。水筒は魔法瓶タイプのもので清ちゃんはおいしそうに冷たい水を飲み保冷剤で額とか頬とかを冷やしました。橋本さんは「首筋の後ろがこういうときはいいんだよ」と清ちゃんから保冷剤を受け取って首筋の後ろにあてがいました。
「ありがとう。冷たくて気持ちいい」
「太ももとか膝の下も濡れタオルで拭くといいんだよ」と篠田君が言いました。
「あ、そうなんだ、清ちゃんそうしたら?」
篠田君と橋本さんはいろいろと清ちゃんの世話をしています。おかげで清ちゃんは少し顔の赤みが薄くなってきて、ちょっと息苦しそうだったのが良くなったようです。
「私も水を飲もう。篠田君も飲んだ方がいいよ」と橋本さんが言いました。

それから5分ほど経ってから篠田君が清ちゃんに訊きました。
「どう、具合は?歩けそうかな?」
「たぶん、大丈夫。歩ける」と清ちゃんが答えました。
篠田君が橋本さんに「どうかな、清ちゃん歩けると言ってるけど」
「大分よさそうだし、歩いてみましよう。でもすこしゆっくりね」と橋本さんが答えた。
篠田君は元の先頭に戻り笛を鳴らして「また歩きま~す」と言いました。
みんなは再びでもゆっくりと歩き始めました。

           つづく
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Author:ゆたか
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72歳 男 浜松市在住
病身なので更新は時々です。
なお植物の写真を載せていますがとにかく素人なので植物の名前は正確とは言えません。
小説も書くこともあります。
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